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zoom RSS 「軍事問題」の展開

<<   作成日時 : 2005/05/19 02:46   >>

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 一言で「軍事問題」といっても、ほかの社会科学と同様に研究分野は多岐にわたる。軍事に関していえば、伝統的な陸・海・空の三軍について、または諜報や兵站といって比較的地味ながら(それ故旧日本軍は無視してきた)重要な分野について、それに戦史研究も欠かせない。それに戦域の広さから戦略・作戦・戦術・戦闘と分かれ、さらに現代的課題として、ゲリラ・テロの問題、それに付随して低強度紛争があり、今ホットな軍事研究のイシューといえば、軍事における(IT)革命の問題であろう。
 まだまだ列挙すべきことはたくさんある(たとえば核兵器の問題だが、これは戦略論に属するのではないか)が、とにかくこれらの分野を一人でカバーするのはいかなる軍事に携わる人でも不可能である。それでほかの社会科学と同様にたこつぼを掘って、自らの専攻すべき分野を決めるわけである。
 しかし私は「狭く深く」ではなく、「広く浅く(”深く”の方がいいが、年齢的に残り時間が限られているので、それは難しい)」軍事問題にタッチしたいわけだが、どの分野にも偉大な先達はいるもので、「広く浅い」知識など商品価値が限られているというのが大方の見方である。
 それから、軍事評論家・軍事アナリスト・軍事ジャーナリストと、シビリアンでも軍事問題の研究に携わることはできるが、多くの場合、自衛隊に従軍経験を持っていたり、取材を通じて生の軍事問題を取り上げたりしている。私のような書斎派にはどうしようもないのだろうか。
 英米には(すいません、英語以外の外国語は全く解読不可能なので大陸欧州諸国の事情は疎いのですが)軍事を専攻する大学・大学院がある。もちろん、一般的な専攻と比べると数はわずかだが、あるということはその受け皿もあるということである。日本からもそのような大学・大学院に留学している方がいるようだ。
 それ故、私も専攻を決めて精進したいのだが、いかんせんコネがほとんどない故、気軽に相談に乗ってもらえる方がいない。独学で我が道を突き進むことは時として天才的なひらめきを生むことがあるが、たいていは無駄な我流の勉学に終わってしまう。
 個人的には、日本が島国であることから「シーパワー」の学問を進めてみたいと思っている。しかしこれではあまりにも漠然としすぎていると、数少ない相談相手の教授はおっしゃる。
 またシーパワー論は、次回の記事に少し詳しく述べるつもりだが、地政学とも密接なかかわりを持っている。そうなると単なる軍事研究の枠から外れて、最近の言葉で言えば、学際的研究ということになる。それでは負担が増える。
 私の年齢からいうと、自分で学究の途に入るより、後進の研究をサポートするくらいがせいぜいなのであろうか。まぁ、軍事関連の文献は、ほんの一昔前まで日本および日本人が軍事アレルギーにかかっていたので、ほとんど公刊されることはなかった(自衛隊ないし防衛研究所では、内部的に訳されていたのであろうが)。その空白を埋めることに私が貢献できるなら、研究の途に就けなかったフラストレーションをある程度解消できるのではないか。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
おっしゃると通りです。軍事という巨大な分野を一人でカバーするのは不可能です。

ですが、残念なことに「唯我独尊」で、我そこそは軍事に関して何でも知っている、後の奴はみんな馬鹿。自分を持ち上げるために、他人を貶める人が少なくないのが残念です。
 ぼくは分からないことは、分からないというし、仕事が回ってきても、自分が不得意ならば他のもっと詳しい人に振ってしまします。
 
 また、分担して本を書くことを企画してきました。せめて、学校に軍事専門の講座(安全保障じゃなく)が設立されて欲しいと思います。
 欧米では新聞などのジャーナリズムでも軍事専門記者が必ずといっていいほどいます。軍事が更に経済や政治と密接にむすびついているですから当然なんですが・・・・
キヨタニ
2005/05/19 12:40
 清谷先生、どうもこの若輩ごときのブログにコメントをありがとうございます。
 軍事専門の講座を担当できる頭脳が防大と防研に集められている現状は、日本の軍事研究の層が薄いことを物語っています。大学教授陣の軍事アレルギーもあるでしょうが、むしろ政府がそのような頭脳と研究を独占している気配もあります。
 私の出た学部の大学院では比較的軍事アレルギーが少ないので、そうした頭脳に安全保障学の研究をさせて、マスターなりドクターなりを与えています。しかし逆方向の頭脳の流れは起こりません。やはり日本では需要がないのでしょうか。軍事研究は暇人の手遊みに思われている現状は何とかしたいです。とはいえ、私事ですが年齢のことを無視しても、大学にポストがない限りは趣味以上の動きがとれません。一応、折を見計らって大学院に戻りたいという願望は持っていますが……
高橋和司@管理人
2005/05/19 16:22

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